2022年3月12日(土)、「2021年度 短期オンライン交換プログラム/生涯学レクチャーシリーズ」の最終イベントとして、ラウンドテーブルトーク(ROUND-TABLE TALK on Field Work in Ethiopia)をYoutubeにてライブ配信しました。このイベントは、これから定期的に配信を予定しているInnovative Africa Channel、Kyotoのスタートアップイベントとしても開催しました。
トークの前半では、ゲストスピーカーとしてお招きしたヤン・アビンク先生(ライデン大学)と重田眞義先生(京都大学)が対談をおこないました。この1〜2年の間にエチオピアが政治的に不安定な状況にあることに関して、お二人の30年間にわたるエチオピアでの調査経験をもとに、これまでの政治体制の変遷もふまえてその経緯を対談形式で説明していただきました。
後半では、松隈俊佑氏と崔恩智氏がエチオピアで調査研究に取り組む若手研究者の立場から、アビンク先生と重田先生に対して近年のエチオピア情勢について質問しました。松隈氏、崔氏は自身のエチオピアでのフィールドワークの経験をもとに、次のような点を質問しました。1) 主要メディアが伝えきれていない情報や間違った情報が広がっていることに対する研究者としての役割や責任;2) アフリカにおけるナショナリズムとアビー首相が主張するエチオピアの民族連邦制(Ethnic federalism)との違い;3)エチオピアの国家のあり方や運営に対するディアスポラによる影響;4) 今回の紛争がこれまでエチオピアの人々の間で機能してきた社会的紐帯に与える影響。
配信後には、両者の立場(エチオピア政府、TPLF)やそれに関連する状況に関して適切な情報収集を行ったうえで公正に発言していることについて、視聴者から高い評価をいただきました。それと同時に、今後もこのチャンネルでアフリカに関するさまざまな課題を取り上げ配信されることを楽しみにしているという期待のメッセージも頂戴しました。
Innovative Africa Channelでは、新年度からアフリカに関するさまざまな課題について定期的に配信します。
Innovative Africa Channel、Kyoto
https://www.youtube.com/watch?v=Tg8xxaxddfg